お客様はどこに?

つくづく思うこと。

何でこうも、隣り合ったJR各社は仲が悪いか。
お客様目線なんて、あったものじゃ無い。

特に指摘したいのが、東海道山陽新幹線における、Wi-Fiサービス。

新大阪で東海道から山陽に変わりますが、東京方面から乗ってくると、直通なのにその瞬間(厳密には違いますけど)サービスは終了してしまいます。

山陽新幹線ではWi-Fiを提供していないんですね。
実情は全く知りません…がしかし、

「全くお客が見えていない」ことは明らか。
いくら理由をつけても、客が納得できるものになるものは無いでしょう。

飛行機と違い新幹線は、車内でゆっくり仕事が出来るのが一番のメリットだと考えています。
AC電源が利用できるし、到着ギリギリまでパソコン利用できますし。
駅に空港のようなラウンジがあればベストですが。

なのに、折角調子よく仕事をしていたら、新大阪で「ぷっつり」切られる。

山陽新幹線はモグラ新幹線。
東海道よりも、むしろ、こちらの方が求められていると言っても良いでしょう。

私は、時間に制約があることを逆手にとって、出張報告もろもろを、全て車内で終わらせるようにしています。なので、ネットが使えないと非常に辛い。

携帯キャリアがトンネルの中でも通信できるようにしてきていますが、Wi-Fiのスピードと安定性は魅力です。

九州新幹線はサービスしていませんが、こちらは観光がメインですから問題とならないでしょう。
引き替え、東海道山陽は、ビジネス客が生命線。

返す返す、「何を考えているんだか」と思わざるを得ません。

新幹線の品川駅を巡る争いを始めとする、東海と東日本の確執は凄まじいですよね。
今でも、エクスプレスe予約のチケットは、東日本の窓口では受け取れませんが、「何で融通しないのだろう」と思ってしまいます。

九州と西日本の、博多〜小倉というドル箱路線を巡る争いもありました。
(こちらは、直通の新幹線を走らせ始めたことで、雪解け始めてますが)

数え上げるときりが無いのですが、電力会社やNTT、郵政事業、病院など、すべからく国営企業だった企業の性格を引きずっていると言えるでしょう。

当たり前の「経営の視点」を入れることで、飛躍的にプロフィットが上がることを、気づかないのはホントにおろかですね。

他山の石として、自らのビジネスに活かされて下さい。

フェイクはダメですか?

銀座のフェルメール・センターで、「フェルメール 光の王国展」が開催されています。
もう足を運ばれた方もいらっしゃるかと思います。

九州在住の私も、先日の出張の折、何とか時間を作って行ってきました。
と言っても、ことさら絵画に興味があるわけではありません。(こう言うと、お叱りの言葉を受けそうですが。ご容赦下さい。)

何故か?
理由は2つあります。

1つめは、最新技術により、350年前に描かれた当初はこのような色彩であったであろうという状態を想定し再創作した(=re-crearte)という、「技術」に興味があったこと。

私は、美術というか芸術に関しては全く暗い人間なので間違っているかもしれませんが、普通は、完成した瞬間に最高の状態になるように描くものではないかと推測します。

100年後、200年後の状態を類推して「筆を置く」とは、私には思えない。

であるなら、フェルメールが「完成した」と判断した状態の作品を見てみたい。
そう思ったのでした。

2つめは、フェルメールの全作品を一度に見れるという点です。
美術の心得が無い私でも、「フェルメール」という画家の存在は知っていましたし、そのうちの何点かは見覚えがある。

ただ、今回の展覧会を監修された福岡氏のように、世界中を旅して作品をつぶさに見て回るほどのファンではもちろん無い。

でも、1カ所で全作品に出逢えるのなら、嬉しいですよね。
おそらく、知っている作品に出逢えるでしょうから。
そして、ご丁寧に小林薫さんと宮沢りえさんの詳しいナレーション付。
それも、1,000円というお値打ち価格。
わざわざ交通費をかけて海外まで足を運ぶ必要はありません。

ここで重要なことは、これらは「re-create」されたとは言え、「フェイク」であることには変わりはありません。「本物」ではないんですね。「本物」であれば、このように一堂に会するなんてあり得なかったわけです。

盗難の憂き目に遭って、現在行方不明の作品もあるとのことですから。

でも、それと引き替えに、日本で、1カ所で、全作品を観ることが出来る。

これは、「にわか」愛好家にはうってつけ。
まさしく「私」のような「ちょっと興味があるけど」という層にはぴったりはまったんですねぇ。

さて、ここで考えてみたいのは、利便性などいろいろなベネフィットを考えたときに、あえて「本物」「Genuine」である必要がない場合もあるのではないかということです。

「フェイクじゃだめですか?」

今、全国の美術館、博物館で行われている、作品をデジタル化してウェブ上で提供する「デジタルミュージアム」も同じような流れですし、AR技術を用いたバーチャル博物館も同様。

3Dも現実的なところになりそうですよね。

お客様の求めるサービスを考えたときに、「本物」の優先順位が2番目以降であれば、利便性や経済性等を考慮した提供の仕方も受け入れられるでしょう。

この点は、蓮舫議員の発言にも通じるところがあります。
さも悪人のようにメディアは取り上げていたかと記憶していましたが、彼女の言わんとするところは、
「最高を目指すのでは無く、もっと広く多くの人に利用できるよう、価格を抑えて、普及に努めた方が良い技術もあるのではないか」
だったと思います。
少なくとも、議事録で発言を確認した限り、私にはそのようにしか読み取れませんでした。

どうでしょうか。

「本物」と称して「偽物」を呈示すれば「詐欺」ですが、「お客様の求めるレベルに応じた商品・サービスを提供する」ことに着目してみれば、よりお客様に寄り添った形の価値が提供できるのではないでしょうか。

個室があったら何をします?

皆さんに質問です。

「個室があったら何をしますか?」

もちろん、条件によって異なりますよね。

・面積はどれくらいか
電話ボックスサイズ
多目的トイレサイズ
カプセルホテルサイズ
カラオケボックスサイズ
スイートルームサイズ
・どこに設置されているか
・防音はされているか
・有料か無料か
・利用できる時間は何時間か
・利用できる時間帯は

家族旅行には車以外にはあり得ないという友人に、理由を尋ねたことがあります。
「子供が騒いで、迷惑をかけるから」

つまり、車の有用性は、経済性でもなければ、利便性でもなかったのです。
外界から遮蔽された「空間」が必要だったんですね。

これはカラオケボックスと一緒ですが、そのカラオケボックスも、楽器の演奏や宴会、受験勉強などなど、その「遮蔽性」の有用性に着目した新しい利用形態が現れたのもご案内の通り。

会社のトイレで、こっそり携帯やスマホでトレーディングしている人もいたり。

何故こんなことを考えたかというと、乗る機会は余り多く有りませんでしたが、大好きだったブルートレインがひっそりと引退し、帰省によく利用した長距離フェリーが高速料金無料か実験を契機にどんどんその数を減らし、特急や新幹線の個室がなくなりといったことを見るにつけ、「寂しいなぁ」と常々思っているからです。

昨年末、四国行きのフェリーを利用したときは、だだっ広い二等船室に私とカップルの3人だけでした。

「まぁ、これだったら廃止になっても仕方ないよねぇ」

ピーク時はそこそこ埋まるようではありますが、飛行機のように需要に応じて選べるほどフェリー会社は機材を持っていませんしね。

これって、ピーク需要に合わせているという点で、電力会社の設備容量と一緒。

さらに言うと、各地で増えている「空き家問題」
先日、山間部の役場へ伺った際に聞いて驚いたのが、

「アパートの家賃が高いんですよ」

「えっ?」って思いますよね。
平野部にある自分の町と同じか、それより高いくらいでしたから。

その実は、「需要と供給」という至極当然の理由でした。
このところ、農業や林業を志向して移住する人も現れてきた。
「農業の6次産業化」を国が後押ししてますよね。
首都圏では、「週末農業」とスタイルも現れてきてますし。

ですが、田舎ですからそもそも、個人向けアパートが少ない。
かといって、供給しようとする業者は皆無。

だったら、増えている一戸建ての空き家に住んでもらおうと思っても、一人には手に負える。
なおかつ、そのような家は、町の外れにあることが多い。
山間部の町の、その「外れ」ですから、推して知るべし。

いくら、高い思想をもって移住してきても、やはり住むところは少なくとも、店が近くにあるような中心部がいい。当然でしょう。

このような背景があって、冒頭の質問になる訳です。

フェリーリーの二等船室がガラガラだったら、仕切っちゃっていいですよね。
一等とか二等とか分けなくて。でも、運賃はリーズナブル
二等船室は、ピーク時には元通りに出来るよう設計すればよい。

女子会や家族利用、若者利用を取り込めるかもしれません。
夜通しの会議もOK。そのまま宴会に突入できます。
このところ流行の「朝活」よろしく、「徹夜活」なんてのも。

飛行機のファーストクラスは「個室化」が進んでいます。
新幹線は「個室需要が無い」と言い切れるのでしょうか?
航空会社のように、各駅にラウンジがある訳でもないし、マイレージプログラムもない。
京都のある会社の社長さんは、「頻繁に東京を往復しており上々顧客なのに、全然恩恵がない」とこぼしておられました。

どうでしょう。

SP-Methodでいうところの、「有用性」が低下しているから利用率が下がっているだけというのが、私の見解です。

「空間」とそれまで提供していた「サービス」を切り離して考えませんか?
「空間」と「時間」を提供していると考えるのです。

フェリー会社は「移動手段」を提供しているだけでなく、移動する「時間」と「空間」を提供しているのです。

この視点で、いくらでも「アイデア」は生まれるはずです。

アイデアは、「既存の要素の新しい組み合わせ」

ですから。

お菓子が食事になったら?

前回、「新鮮さ」という品質を、一見無縁と思われるスナック菓子に適用することにより、新商品を開発する手法を紹介しました。

これに関連して、このような記事が私の目を引きました。(すみません、参照元はメモしておりませんでした)
────────────────────
亀田製菓、柿の種専門店の出店加速 百貨店の販路開拓

亀田製菓は子会社のとよす(大阪府池田市)を通じ、百貨店の販路開拓を強化する。主力商品の「柿の種」シリーズを販売する専門店を22日に福岡県に、3月には関西方面の百貨店に出店する方向で調整している。これまでの3店舗に加え、年度内に5店舗体制とすることを目指す。スーパーやコンビニに加え、新たな販売チャネルを開拓し、収益力の強化を急ぐ。
子会社のとよすが展開する「かきたねキッチン」(大阪高島屋)
画像の拡大

子会社のとよすが展開する「かきたねキッチン」(大阪高島屋)

とよすは「かきたねキッチン」と名付けた柿の種専門のブランド店を百貨店などで展開。チーズ味や塩だれ味といった亀田製菓が通常スーパーでは販売していない柿の種のシリーズを取りそろえている。

同店では最大3種類まで異なる味の品目を混ぜ、カップや瓶に詰めて計量販売する方式を採る。カップの場合、約80グラムが263円。瓶は約350グラムが1050円。

現在、専門店は大阪高島屋、エキュート品川サウス、京都高島屋の3店舗体制で展開。季節ごとに異なる味をそろえ、女性顧客を中心に売り上げを伸ばしている。22日には博多阪急に出店し、3月に関西方面に出店する計画だ。

亀田製菓は「亀田の柿の種」や「ハッピーターン」といった米菓を製造、主にスーパーやコンビニを中心に販売している。2004年にグループ入りしたとよすは、ギフト向けの米菓を製造し、百貨店の販路を開拓している。「かきたねキッチン」のほか「十火」「とよす有庵」と呼ぶ高級米菓ブランドを販売している。

とよすの11年3月期の売上高は28億円で、1億3000万円の最終赤字だった。12年3月期はかきたねキッチンでの販売が堅調なことに加え、不採算店舗の閉鎖などの合理化効果で、増収と黒字転換を見込んでいる。

亀田製菓はグループ全体で、国内市場の開拓や海外展開などを強化し、18年度に1500億円の連結売上高を目指している。
────────────────────

前回紹介した「ハッピーターン」も入っていますね。

米菓は、できたてとして提供されることはあるので、そのままだと面白くないです。
が、実際にスナックとしての地位を確立しているものだと、話は若干異なりますね。
それでいて、まさしく「ど真ん中のスナック菓子」と異なり、その店で提供するためにモディファイするに当たってのハードルは低いですし。

最終消費者、お客様との直接の接点が希薄となりがちのメーカにとっては、この手法というのはリスクの低い投資かもしれませんね。駅ナカ、デパ地下側とのニーズにも合致しています。

老舗の隣に、スナック菓子メーカの店舗。
ちょっと面白いカモ。

収支宇はトントンなら御の字。
マイナスだとしても、コンタクトポイント、データ収集の場、アンテナショップなど、「コストセンター」としての位置づけとすれば、投資するという判断になってもよいでしょう。

三度の食事とお菓子、主食と間食。
ここも「ボーダーレス」にして考えてみれば、またアイデアの幅が広がりますね。
あっ、もちろん栄養については考慮しなければなりませんけどね。

次は、どのセクターを「ボーダーレス」にしましょうか?

新鮮なスナックはいかが?

アサヒの「スーパードライ」

最近では、ノンアルコールビール「ドライゼロ」が発売されたとき、パッケージが「スーパードライ」に酷似しているとして話題になりましたね。

その「スーパードライ」がビールという商品において「鮮度」という新しい価値を提案したことが、躍進につながったことは、皆さんも記憶にあるかと思います。

これをパクっちゃいましょ
でも、「何に?」

いやぁ、これ面白くなるよねぇ…

って思っていたら、もうすでにやられてるんですね。

カルビープラス

まぁ、だいたいおよそ思いつくアイデアは実現されているもの。
されていないのであれば、

・まだ日の目を見ていない
・誰かがやって失敗した
あるいは
・そもそもやる意味が無い

ということであって、「全く新規」というのは「普通」はあり得ないですから。

何を考えていたかというと、「スナック」にスーパードライよろしく「新鮮」という品質を付与するんですねぇ。

売る側にとっては、消費期限がどれくらい長いか、つまり「保存性」が一つのスペックですが、その逆を行くということです。

「新鮮」であること、つまり「長く持たなくてもよい」という切り口を与えると、スナックを自由にすることが出来ると思います。

使用できる材料が飛躍的に広がることが一つ。
そして、合成保存料他の添加物を劇的に減らせるでしょうね。

全く新しい味が具現化するかもしれません。

それでいて「スナック」
和菓子でも洋菓子でもない。
どのような「味」が体験できるでしょう。

そしてそして、「新鮮」「長く持たなくてもよい」ということを突き詰めると、いわゆる飲食店で提供される「料理」にもつながります。

食事代わりになる「スナック」
色々なレシピを模した「スナック」

この逆は、いくらでもありますよね。
たこ焼き、ピザ、照り焼き、ラーメン、カレー…etc

実現したのが、カルビープラス。

じゃがりこの揚げたて版「ポテりこ」なんてどんな味なんでしょうか。
ポテトチップは自分でも作ったことがありますが、カルビーがやるとどうなるのか。

揚げたてのカールは?
焼きたてのとんがりコーンは?
ハッピーターンなんて、どんな感じになるんでしょう。

そしてそれが、食事になる不思議。

今回は「新鮮」と言う切り口を「スナック」という、およそ予想も出来ない商品に対して適用してみました。

まずは、その他に「新鮮」が適用できないか、と探してみるのが第一歩。
次は、どんな切り口を、どんな「あり得ない商品・サービス」に適用するかです。

SP-Methodは、過去を元に、新しい商品を生み出す方法論ですが、このスキームも、発展させることができそうな気がしてきました。

新しい雑誌の形態

DeAGOSTINIという会社をご存知でしょうか?

「パートワーク」という出版スタイルを日本に紹介し、根強いファンを擁している会社です。

────────────────────
ある分野の本格的な知識やハウ・ツーを気軽にリーズナブルに学んでいただくために週刊や隔週刊形式で少しずつご紹介していくタイプの「楽習」方法です。

1冊ならハンディーな雑誌として、毎号揃えれば頼れる百科事典に変身!家に居ながら最高級の講師陣についてレッスンを受けたり、付録を集めて壮大なコレクションを完成させたりと、楽しみ方もいろいろ!!
────────────────────

週刊 ガンダム パーフェクト・ファイル
隔週刊 NHK 名曲アルバム CDコレクション
週刊 戦国武将データファイル
隔週刊 科学忍者隊ガッチャマンDVDコレクション
隔週刊 日本の古寺・仏像 DVDコレクション
週刊 ディズニー・パレード

タイトルも、いずれも魅力的ですね。
同社が訴求している魅力も、頷くこと然りではないでしょうか。

ただ、別の見方も出来ると思います。
それは、

「終わりが見えている」

ことです。
テレビドラマと一緒で、始まった段階でストーリーが全て決まっています。
つまり、創刊された段階でそのシリーズの「クオリティ」が決まっているんですね。

この逆に陥りやすいのが、テレビ番組で言うとバラエティ。
一世を風靡した「タモリのボキャブラ天国」などは良い例ですね。
どうしても「ネタ切れ」の呪縛から逃れられない。
クオリティがピークアウトした後、下降の一途を辿るのは既定路線。

うまくコントロールしていたのは「ドリフ大爆笑」
月一あるいは年1,2回という限定とすることで、ハイクオリティを維持すると共に、熱烈なファンに支えられていたと理解しています。

このところ、休刊あるいは廃刊となる雑誌が相次ぎ、単純に「書籍離れ」と論ぜられることが多いように感じますが、「ボキャ天」と同じ要因のものもあるでしょう。

どんな内容でも扱えるタブロイド紙はさておき、明確なポリシーを抱える雑誌であればあるほど、その雑誌が扱うイシューが時代から、読み手の感性から乖離していけば、あるいは、そのイシューを扱うこと自体の有用性が低下すれば、部数が伸び悩むのはむべなるかな。

この点を実感したのが、平成21年6月号で休刊となった「諸君!」の復活。

復活と言っても、文藝春秋の2012年2月臨時増刊号としてで1号限りですが、テーマはまさしく「諸君!」的。

「北朝鮮を見よ」

金正日が死去した今、「諸君!」の有用性が再び向上したのですね。

何が売れるか分からない時代。
メーカーは新商品よりも既存品の改良やバリエーション展開、あるいは過去の商品の復活、リニューアルに頼る傾向が強まっているのは、ご存知の通り。

「諸君!」というブランドを利用したのは、十分理解できます。

この点を、私はネガティブには捉えていません。
むしろ、「こうあるべきでは?」とさえ思っています。

SP-Methodでは、商品・サービスの有用性を議論しますが、ブランドであってもいい訳です。
乳製品メーカーが、手持ちの様々な菌種から目的に合ったものを選択しヨーグルトを作るように、手持ちのブランドから選択してもよいですよね。

ただ、お客様から見透かされないように、最初に導入するときから明確に意図しておくことが必要でしょう。

・ネタが尽きたから休刊になったんだ
・話題になったからっていって復活とは、商売根性丸出しだね

なんて思われたら、出版社自体のブランドイメージがスポイルされますから。

つまり、DeAGOSTINIのように、「終わりが見えている」状態で始める。
もちろん「65号で終わり」とはいかないでしょうが、「期間限定」のプロジェクトとして始めれば、制作に携わる側のモチベーションは高く維持できると思います。

昨年夏の節電要請に対応できたのは「期間限定」だったからですよね。

私は、このように雑誌の出版形態を「プロジェクトベース」とするのが、送り手と受け手、出版社とお客様、両者がwin-winの関係になる一番良い手法だと思います。

電子書籍という新しいプラットフォームが出現した現在、リアル書籍、リアル雑誌の有用性はどこにあるのかを見据え、お客様を直視し、常に変わり続けることが、出版業界にまさに求められているのではないでしょうか。

昔の自分マーケティング

「自分マーケティング」も面白いですね。
それも「昔の」自分です。

つまり、子供の頃の自分に聞いてみるのです。
「何が欲しかった?」
「何が好きだった?」
「何をやりたかった?」
「どんなことが楽しかった?」

典型例が、今日のサンケイに出ていました。
オトナの「秘密基地」 ワクワク…子供時代の夢はいつまでも

http://www.sankeibiz.jp/econome/news/120304/ece1203041115000-n1.htm

安価に趣味のスペースを建設できるというものです。
それも、「自分で組み立てられる」のが面白い。
ログハウスのノリですね。

工作機械や工具などを兼ね備えたレンタルガレージも都市部で人気があるようですが、同じ線ですね。

さて、でも冒頭の問いに対して一番多く返って来るであろう答えはおそらく、

「欲しくても買ってもらえなかったもの」

でしょう。
そう、小遣いではとても買えない。
かといって、おねだりしてもそうそう買ってはもらえない。
数えだしたらきりがないでしょう。
でも、今だったら簡単に買えてしまう。
それも、複数あるものだったら、一つだけじゃなくて「全部」

いわゆる「大人買い」です。

R35GT-Rに飛びついたのは、ハコスカやケンメリに憧れて子供時代を過ごした世代でした。
高級オーディオにせっせと投資しているのは、オーディオ小僧だった人たちでしょう。

ただ、メーカーの人間でない場合、このような「大人買い」の需要を活かしてビジネスを立ち上げるには、どのような手段があるでしょうか。

例えば、先ほども例に挙げた「高級オーディオ」
私も、小中時代に憧れて育った世代です。
JBLのエベレストは欲しくてたまりませんでした。
マッキントッシュのプリアンプにパワーアンプ。
あのブルーのイルミネーションに惹かれた人間は多いでしょう。
Bang & Olufsenは、まさに芸術品でした。

このようなメジャーなものであれば代理店がありますが、無いものも多いことでしょう。
すぐに思いつくのは、「並行輸入」でしょうか。

それ以外には?

例えば、昨今大流行の「大人の科学」系。
顕微鏡や望遠鏡、プラネタリウムもありますよね。

どんなビジネスが考えられますか?

ここで考えることは、「金と時間」です。
子供の頃と大人になった今とで、決定的に異なるのがこの点なのです。

ここは、「今の自分」で考えてみて下さい。
「手っ取り早くやりたい」と思いませんか?
「少しくらい金が余分にかかっても」

つまり、ワンストップサービスやコンシエールジュサービスをビジネスにするのです。
そして、必ずきめ細かな「アフター」をセットとし、つながり続けること。
生涯顧客に出来れば、生涯売上げは計り知れません。

既に多数のビジネスが立ち上がっていますが、意外と明確な戦略を持って提供されているサービスは少ないものです。

提供する商品やサービスが決まったら、あとは町の電気屋サービスと同じです。
自分がその商材のプロである必要はありません。
プロを集めて、自身はオーガナイザーで良いでしょう。
複数のパーソナルショッパーを擁した派遣ビジネスでも良いでしょう。

いかがですか?
自身の夢を、皆さんの夢にするビジネス。
面白いと思いますよ。

未来の日本はメシの種

タイムマシン経営のさらなるつづきを

タイムマシン経営がいまだワークする分野として「食」を紹介しました。
実は、もう一つ思いつくものがあります。

それは「変化が遅い」からではありません。
「経験したことがない」からです。
それも、そのフィールドは日本そのものです。

もう、お分かりですよね。

「高齢化社会」です。

────────────────────
高齢化社会という用語は、1956年(昭和31年)の国際連合の報告書において、当時の欧米先進国の水準を基に、7%以上を「高齢化した (aged)」人口と呼んでいたことに由来するのではないかとされているが、必ずしも定かではない。一般的には、高齢化率(65歳以上の人口が総人口に占める割合)によって以下のように分類される。

高齢化社会 高齢化率7% – 14%
高齢社会 同14% – 21%
超高齢社会 同21% -

日本は、国勢調査の結果では1970年(昭和45年)調査(7.1%)で高齢化社会、1995年(平成7年)調査(14.5%)で高齢社会になったことがわかった[1]。また、人口推計の結果では、2007年(平成19年)(21.5%)に超高齢社会となった[2]。
────────────────────
ウィキペディアより

これを適用する国といえば。

もちろん「中国」ですよね。
その中国は1979から始まった一人っ子政策によって、いびつな人口ピラミッドとなっており、今後急速に高齢化が進むことが「確定された未来」となっています。

GDPの成長により、国民所得が増え、それに従い、消費傾向も忠実に先進国の、というか日本の辿った道をトレースしているのはご存知の通り。画一的な鉄筋コンクリートのアパートが林立して建設されている様子は、日本の在りし日を見ている気がしませんか?

チャイナのバイイングパワーを見て眉をひそめる向きもあろうかと思いますが、日本も辿った道なので、人のことは言えませんよね。

いずれにせよ、中国以外のBRICs諸国、ASEAN諸国、はたまた現在猛烈な勢いで若者が増えている中東やアフリカ諸国もやがては同じ道を辿ってきます。

さて、その中国でのビジネス展開を頭に入れながら、日本を顧みましょう。

まず行うことは、その日本でも、最も高齢化が進んだ都市に着目することです。
それがすなわち、日本の、いや、中国の、いや、全世界の「未来の世界」かもしれないのです。
究極のタイムマシンでしょうか。

財政再生団体に指定されている夕張市は、高齢化率が44%だそうです。
日本全体の高齢化率もあと数十年で40%を超えると言われてますから、「日本の未来」と言えるかもしれません。

その現状をつぶさに確認する。

住民サービスがどのようになっているのか。
どのような課題、問題があり、どのようなニーズが存在するのか。
周りの自治体は、何が出来るか。
これは、言い換えると、「近隣諸国は何が出来るか」と一緒ですね。

夕張から日本、中国、さらにその先と応用できるシナリオであるならば、課題から逃げずに、コストをかけて立ち向かう、トライアルエラーを愚直にやってみるというのも、長い目で見ると「投資」になっているものと考えます。

おそらく、これは日本がパッケージ化して輸出できる「産業」となるでしょう。

そのパッケージの中に入っていれば、この先何十年にもわたる「メシの種」とすることも不可能ではない。(もちろん、それを達成する技術は日々進歩させるべきですが)

ご自身の会社はいかがですか?

ソリューションの一部でも提供できる商品・サービスを持っていらっしゃるでしょうか。
もしくは、「ソリューション」自体を提供できるでしょうか。

ですが、一番大事なことは「ソリューション」を見つけることではなく、「課題」を見つけることです。現れている現象に左右されず、絡まった糸をほどいて、その「コア」となっているものは何かを明らかにするところから始めましょう。

もう一度、「SONYのウォークマン」を作りたいものです。

発想を「自由」にする方法

震災以降、急激に広まったのが「電気・燃料」を使わない商品。
同様に広まったのが「電気を使う製品」を使わない商品。
「水」を使わない商品も同様。

以外かと思われますが、

「自由に発想して下さい」

と言われると、実は「不自由」なんです。
これって、例えば

「何が食べたい?」「何でも」

って言われるのと同じ感じですよ。
「どんな」って言ってくれると、逆に想像の幅が広がったりしませんか?
もちろん、幅を狭めすぎるのもマズイですが、適度の制限は発想を広げるのです。

ここで、震災では

「エネルギー」を使用しない
「そのまま」使用できる、食べることが出来る

という、好適な「制限」がかかったのです。
つまり、このような「アイデアの出し方」もあるのです。

で、「どこでも〜できる」という点を一点突破したのが、この商品。
食べ歩きでるようにした「ピザ」というのも同じ理屈。

私がチェコに旅行した際には、ショッピングモールの屋台で「ヌードル状のチーズ」を販売していました。
購入した人を見ていると、歩きながらフライドポテトのように、一本一本つまんで口の中に放り込んでました。

このように、既存の商品も「モバイル」にするという切り口も面白いですね。

ちなみに、アイデアの出し方で「〜は禁止」というのもアリです。
私は、以前勤めていたトイレのメーカーで「水」を禁止にしてアイデア出ししたことがあります。

ナイフなしで切れる“糸切りシート付き”ロールケーキが好調 – ヒット研究所 – 日経トレンディネット

 数多あるスイーツの中でもここ数年で人気が急上昇、手土産などに選ばれることも多いのがロールケーキだ。その反面、切り分けるのにナイフが不可欠、均等に切り分けるのが難しい、柔らかくてきれいにカットできない、といった声もある。そんな声をもとに、開発されたのが和菓子を製造・販売する叶 匠壽庵(滋賀県大津市)の“糸切りシート付き”「叶ロール」だ。

 糸切りシートでの切り分け方は簡単。まずケーキを箱から紙皿ごと取り出し、ケーキを包んでいる糸切りシートを左右に広げる。次に、あらかじめシートに貼り付けられている細い糸をそっとはがして両手で持ち、糸を真っすぐ持ち上げてケーキ上で交差、両側から引き絞るだけ。糸が適度な間隔で貼り付けられているので、手間をかけず均等なサイズにすんなり切り分けられるというわけだ。

 もともと叶ロールは2006年から発売されていた商品。小豆・濃茶・和三盆・黒豆といった和素材を使用し、1本1本を和菓子職人が丹念に作る人気商品だったが、2012年1月6日より価格を変えずに、この糸切りシートと取り出しやすい紙皿を新たに付けてリニューアル。開発中には、シートと糸という異素材をほど良い接着強度が得られるよう、その素材や太さの選定などに試行錯誤したという。しかし、そのかいあって、それまで50歳前後が中心だった客層に加え、20代半ば~30代前半の消費者が急増。発売開始約1カ月後には前年比123%の売り上げを記録、1日で約1000個を売り上げた日もあったほか、テレビでの紹介後には売り切れたこともあったという。

 「“糸切りシート”と“紙皿”という新たなサービスを付加したことで、オフィスや病院といったキッチンなどがない場所でも、より気軽にお召し上がりいただけるシーンをご提案できるようになり、ご注目いただけたようです」と話すのは、同社広報の池田典子氏。叶ロールは、「和三盆」(1260円)、「近江米栗」(1365円)、さらにシーズンによって異なる「季節」(1260~1575円)の3種類。直営店舗や百貨店などで販売中(一部取り扱いのない店舗あり)。

あなたの心が動いた瞬間は?

品質・機能・価格に着目したマーケティングでは、モノが売れなくなった。
足し算のマーケティングが通用しなくなった。

だからこそ、引き算のマーケティング。

「あれもこれも」ではなく「あれか」「これか」
お客様の心に響く、共感する「唯一の価値」を有している商品・サービス
それを生み出し続ける「感性マーケティング」が求められているのは、繰り返しお伝えしてきたつもりですし、多かれ少なかれ、皆さんご自身も実感していらっしゃることだともいます。

そうすると、よく聞かれるのが

どうしたらお客様の感情を理解できますか?

確かにそうですよね。
そんな商品を作りたいと思ったら、まずはそこが出発点です。
開発した商品、開発しようとしている商品をお客様が手に取ったとき、どのように感じるのか。
文化が同じでも、地域が同じでも、年齢層が同じでも、他人が想定するのは確かに難しい。

でも、一番身近なお客様の例がいますよね。
そう、「自分」です。
マーケティングの出発点は、開発者でありながら生活者である自分。

このブログで「自分の中に1000万人住まわせる」ことをご紹介したのもそのためでした。

ですから、まずは、自分の心の動きに着目しましょう。
先般来、「何故その商品を手に取ったのか」「買おうと思ったのか」考えてみましょうとご案内しました。
それを、もう一歩進めて「道のような感情の動きがあった」のかまで考えましょう。

昨年は、ことのほか自然災害が多く「帰国的豪雨」という見出しが紙面を何度も賑わしました。
そんな中、その「記録的豪雨」に見舞われている自治体へ打合せに行く予定にしていたのです。
「大丈夫かなぁ」と思い連絡をとろうかと思案していたところへ、担当の型からtelを頂きました。

「こちらは交通事情が麻痺しておりますので、今回はお越しにならない方が良いかと思いまして」

訪問のセッティングは全てメールで済ませており、一度もお会いしたことのない方。
その方から、メールではなく直接のtelで、かつ、上記のようなお心遣い。

それは、「感情が動く」のは間違いないでしょう。
日を改めて、必ずお伺いしなければと思うでしょう。

これは極端かもしれませんが、モノを買うのにひとつひとつ「理由」があるように、その前に「心の動き」があると思います。「その動きに敏感になっておきましょう」ということなのです。

量販店に、洗濯機を買いに行きました。
先に価格の安い方を見て「これでもいいかな」と思ってメーカーを見ると、見たことも聞いたこともない名前がそこにあります。「中国ハイアール社製」
「これはちょっとなぁ」と思って、隣にあったパナソニックや日立などの製品の中から物色し始める。

たとえば、こんなときにも「感情の動き」はある訳です。

ちなみに、元サンヨー、現パナソニックブランドとなっていた洗濯機「アクア」は今後「ハイアール」が製造販売することになりますよね。Think Padもレノボに買収されてから久しい。これら、ブランドのM&Aによる移転に関わる「感情の動き」もリサーチすると面白いでしょうね。

ニューロマーケティングの世界では、ブラインドテストをすると圧倒的に「ペプシ」なのに、ブランドを明かすと「コカコーラ」になるというのが、まことしやかに伝えられます。ここにも「感情の動き」はありそうです。

このような指摘は、おそらく何度となくされているかと思います。
でも、何度となく話題に上がると言うことは、それだけ皆さんやってないということでしょう。
「当たり前のことを当たり前にやる」というのは、本当に難しいものです。

どうでしょう。
ここは一つ、朝起きてから寝るまで、まずある1日だけ試しに実行してみませんか?