今日は、パイロットのキャップの無いノック式万年筆をSP-Methodで考えてみたいと思います。
ロングセラー商品ですが、このところ雑誌で紹介される回数も増え、人気が盛り返しています。パイロットも、新商品を出してきました。
私も、「買おう」とず〜っと狙っているものでもあります。
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1.商品・サービスの選定と再定義
商品:ノック式万年筆
定義:キャップが無い万年筆
キャップが無くても、インクが乾燥しない、インクを用いた筆記用具
2.「有用性」があった要因の把握
万年筆という筆記用具が普段使いされていた環境で、キャップ不要にしたことから、「キャップを外さないと使えない」万年筆と比較して、使いたいときに「すぐ使える」という利便性を提供できた。
キャップが無いことにより、紛失を回避するベネフィットも併せ持っていた。
3.「有用性」が低下した要因の把握
万年筆という筆記用具が「普段使いされない」ようになった。
4.「有用性」が向上する環境を想定
まず「万年筆」自体が普段使いされるような環境の再来。
たとえば、万年筆を単に「筆記用具」と定義すると、利便性・即時性・価格・入手しやすさなどを考慮した場合、他の筆記用具と比較して、「万年筆でなければ」というインセンティブは働きにくいと考える。
しかし、万年筆を、「創作性を促進させるツール」「感性を刺激するツール」「リラックスさせてくれるツール」「書き心地を楽しめるツール」のように、「機能」ではなく「それを使うことにより実現されるもの」に着目して定義すると、俄然、万年筆を選択する「理由」が現れてくるように思う。
5.現環境の把握及び将来環境の予測
デジタルツールが一斉を風靡している中、ショットノートやキャミアップのようにデジタルとアナログを組み合わせて使うことが、好評を得ている。
また、手帳やダイアリーの発行部数は増加の一途。手帳術などといって、雑誌で特集が組まれることも非常に多くなっている。
「書くこと」によって脳を刺激し、アイデアを広げていく、マインドマップも人気である。
「モノ」消費では無く「コト」消費と言われるように、「安くても買わない」「高くても買う」といった自分に必要なもの、自分に合ったものを純粋に追求する購買行動に見られるように、時代は「機能」から「感性」に大きくシフトしていると判断してもいいだろう。
であるならば、万年筆が「普段使い」の道具として復活してもおかしくない。現に、そのような現象は現れていると感じている。
6.進化・深化ポイント(1 Step Further)の検討
これが「キャップレス」である。
ボールペンでも、圧倒的にノック式が主流であることからも、「普段使い」の筆記用具としては「キャップレス」は必要条件であることは明白。
それを実現していたのが、パイロットだけであり、ここにきて脚光を浴びているのであろう。
厳密な意味では「1 Step Further」でないかもしれない。
以前からキャップレスだったのだから。
しかし、ロングセラーといえ、余り認知されていなかったのではないだろうか。
「知っている人は知っている」ような状態だったとすれば(違っていたら、パイロットさんすみません)、今の人にとっては「新しい」のである。
世代が変わって、昔はやった曲を新しく感じるのと同じようなイメージ。
つまり、結論としては、螺旋的に発展して広く受け入れられる商品になるポテンシャルは備えていると言える。
今後どのようにお客様に受け入れられていくかは、将来、どの程度「感性の時代」になるかにかかっていると言えよう。